
徳島大学歯学部・大学院医歯薬学研究部
口腔顎顔面矯正学分野
熱心な矯正歯科医と学生たちのコミュニティ
徳島大学病院矯正歯科では、一般的な不正咬合から、骨格性の不調和を伴う顎変形症や、先天性疾患を伴う不正咬合まで、幅広い症例に対して、専門的な矯正歯科治療に取り組んでいます。
歯並びやかみ合わせを治すことは、患者様一人一人の食生活を改善し、生活の質を向上させることにつながります。
近年、新しい矯正治療器具が開発され、以前のような金属製の装置ばかりでなく、白い矯正器具を用いたり、歯の裏側に器具を装着することで、表から装置が見えにくい、目立たない矯正治療を行うことも可能です。
レントゲン写真等による通常の検査に加えて、3D-CT、MRI、顎運動計測装置、咀嚼筋筋電図測定、咬合力計測装置などを用いた詳細な検査を行います。これらの検査結果に基づいて、全ての患者様の治療において、ケースカンファレンスを行い、それぞれの患者様の症状に応じた、適切な治療法を検討します。
当分野の沿革と未来
未来を変えるということ
沿 革
口腔顎顔面矯正学分野は、平成16年4月のヘルスバイオサイエンス研究部設置に伴い、再生修復医歯学部門顎口腔再建医学講座に属していたが、平成27年4月の医歯薬学研究部への名称変更により、口腔科学部門に属することとなった。人事面においては、平成10年1月から平成19年3月まで森山啓司教授が講座および診療科の運営を行っていたが、森山啓司教授の東京医科歯科大学への異動に伴い、平成19年4月から平成20年3月までは板東永一兼任教授の下、大庭康雄准教授が教室運営を代行した。その後、平成20年4月から現在までは田中栄二教授が講座と診療科を取りまとめている。また、平成20年8月から平成26年3月まで黒田晋吾准教授がその任務にあたったが、平成27年7月クモ膜下出血のため逝去された。平成20年4月の時点で、7名の大学院生を含む総勢15名であった講座スタッフも、令和元年4月の時点で27名の大所帯となり、教育・研究・臨床を行っている。
将来への展望
大学の国際化推進の波が押し寄せ、日本国内の留学生の受け入れが、平成20年には約12万4千人に達し、その後も増加の一途をたどっている。徳島大学歯学部はモンゴルやインドネシア、韓国、中国など、アジア各国の大学と大学間あるいは学部間の交流協定を締結し、毎年、数多くの留学生を大学院生として受け入れている。口腔顎顔面矯正学分野では、平成18年9月にブラジル人留学生が大学院を修了した後、外国人留学生はひとりもいなくなった。しかし、平成22年5月にJICA日系人研修プログラムで来日した三井なおみさんをはじめとして、令和5年3月までに、6名の日系人研修生を受け入れている。また、平成23年からの12年間に合計8名の大学院留学生を受け入れている。一方、教員の留学については、平成21年4月から黒田晋吾准教授がカナダ・モントリオール大学へ2年間、平成21年10月から井澤 俊助教がアメリカ・ワシントン大学セントルイス校へ3年間、平成25年10月から日浅雅博助教(歯科理工学)がアメリカ・インディアナ大学へ3年間、平成26年9月から堀内信也講師がカナダ・アルバータ大学へ4か月、平成29年11月から渡邉佳一郎助教がアメリカ・オハイオ州立大学へ2年間、令和4年4月から天真寛文助教がアメリカ・インディアナ大学へ2年間、それぞれ留学した。大学院生では、前述の通り、4名の大学院生が3か月の短期留学を果たしている。以上のように、教室の国際化は着実に進んでおり、今後も留学で培った英語力を活かし、国際学会での発表や国際学術雑誌への論文投稿数も増えていくことが期待される。国際化は国立大学の機能強化を実現するための方策のひとつでもあり、その実現のためには国際水準の教育研究の展開と積極的な留学生支援の充実が必要と考えられている。一貫した教育・研究のビジョンをもって、海外研修事業、派遣留学事業、外国人留学生事業、国際共同研究が連動しうる体制を整え、国際化にむけて走り続けたいと願っている。
最新の教室行事
最新情報のお知らせ

2024年5月17日
米・カンザスにて実験器材等の開発・販売を行っているRonawk社CEOのAJ. Mellot博士が2018年以来、6年ぶりに徳島大学を訪れ、自社で開発したBio-Block等、最新の実験器材を用いた研究成果を発表していただきました。
